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【開催報告】国連ハビタットFDC連携サロン『国際人材を惹きつける魅力的な都市とは』全3回シリーズの第2弾「福岡の街の魅力を‟食”から再発見 ~世界の食の都をめざして~」開催

FDCニュース

福岡地域戦略推進協議会(以下FDC)と国連ハビタット福岡本部(以下ハビタット)は2022年11月11日、国連ハビタットFDC連携サロン「国際人材を惹きつける魅力的な都市とは」全3回シリーズの第2弾を開催いたしました。

当サロンは、国連ハビタットの持つノウハウやネットワークを活かした福岡でのグローバルコミュニティの構築を目指して2016年度連携協定締結以降継続して開催しています。

今回のテーマは「福岡の街の魅力を‟食”から再発見 ~世界の食の都をめざして~」。
「福岡の食」の第一線で活躍する登壇者の方をお招きし、講演とクロストークを福岡市大名にある食文化の情報発信プラットフォーム「FUKUOKA FOODTEC LAB」にて行いました。世界的に注目されるガストロノミー(食とその文化を考察する、食や食文化に関する総合的学問)の考えを踏まえながら、「美味しい!」には留まらない「国内外に誇る福岡の食の価値」に迫り、食を切り口とした国際的な魅力ある都市について考える機会となりました。

プログラム

第一部 講演「ガストロノミーツーリズム発展のガイドライン」
国連世界観光機関(UNWTO)国際部プロジェクトコーディネーター 吉田順子氏

第二部 クロストーク
西中洲 フレンチレストラン「La Maison de la Nature Goh」福山剛氏
株式会社福岡フードテックラボ代表取締役長島秀晃氏
福岡観光コンベンションビューロー国際交流員カール バーチェッチー氏

モデレーター:福岡地域戦略推進協議会 岩淵丈和

第三部 ネットワーキング

講演 「ガストロノミーツーリズム発展のためのガイドライン」 吉田順子氏

ガストロノミーツーリズムの考え方について、「UNWTOの役割と国際観光動向」、「ガストロノミーツーリズム発展のためのガイドライン」、「ガストロノミーツーリズムの事例」、以上3点の視点からご講演いただきました。

講演の要旨は以下の通りです

・日本におけるガストロノミーツーリズムの重要性
「和食」は2013年にユネスコ無形文化財に登録され、訪日外国人観光客からの期待度も高い。日本は多くのユニークなガストロノミーの魅力で国際観光客を惹きつけることができるポテンシャルを持っている。

・UNWTOはガストロノミーに取組むことで、持続可能な観光を推進することにつながると考えている。

・地域においても、ガストロノミーツーリズムを推進することのメリットは多くある。

・近年の観光客の動向から、ガストロノミーの体験は観光名所の訪問と同じくらい重要となっていると言える。

・ガストロノミ―に関心の高い観光客は本物志向が高く、平均以上に消費する傾向がある。

・2019年にバスク・クリナリー・センター (BCC) と共に「ガストロノミーツーリズム発展のためのガイドライン」を策定した。

クロストーク 
福山剛氏×長島秀晃氏×カール バーチェッチー氏 モデレーター:岩渕丈和

クロストークでは、「今日の福岡の食・食文化の特徴」「福岡の食の強みと課題」「福岡の食・食文化が国外から評価されるために必要なこと」の三つのテーマに沿って、それぞれの立場から語っていただきました。

登壇者からは、「福岡は、これまでの行政や民間の取り組みの結果、名物料理や美味しいモノが食べられるまちとしての認知はある程度得ている。一方、今後10年、15年後の街の発展の為には、アッパー層の訪日観光客の受け皿となるような店や宿泊施設が必要なのではないか」といった課題感が挙げられました。

また、「福岡の食のブランド力、海外へのアピールはまだ足りていない所もある」「九州・福岡の食のポテンシャルに海外から視線を集めるようなプレゼンテーションの充実を図りながら、九州のガストロミ―ツーリズムの仕組みを作っていくことが重要だ」といった示唆も示されました。

講演の後のネットワーキングの時間では皆さん活発に意見交換をされ、街づくりや福岡の食、国際都市に興味のある方々で交流がうまれました。
FDCでは今後も、福岡の食文化を生かしたまちづくりへの取り組みを支援してまいります。

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